駐米ドイツ大使であるDr. クラウス シャリオス、テネシー州知事ビル ハスラム、フォルクスワーゲン グループ オブ アメリカ社長兼CEOであるジョナサン ブラウニング、上院議員ロバート コーカー、ラマー アレクサンダーといった出席者を前に、ヴィンターコルン会長は次のように述べています。「フォルクスワーゲン グループは、ついに米国に生産拠点を持つメーカーになることができました。自動車メーカーとして、雇用者として、そして地域の方々の友人かつ良き隣人として、この偉大な自動車大国の一員となれたことを誇りに思っています。」

2009年に建設が開始されたこの工場は、車体工場、塗装工場、組立工場、技術試験センター、従業員の初期および先端トレーニングを行うアカデミー、そして8社を擁するサプライヤ パークを含むもので、チャタヌーガにある5.6km²の敷地に建っています。生産能力は、年間15万台です。パサートのボディを構成するコンポーネントのうち、実に約85％がこの工場内で製造されます。チャタヌーガ工場が直接雇用しているフォルクスワーゲン従業員は現在1,700人ですが、米国の部品業界では、さらに10,000人規模の雇用が創出されるとみられています。

フォルクスワーゲンは、世界の最先端をゆく、環境に優しいチャタヌーガ工場の開発に、約10億ドルを投じています。この新工場は、持続可能で環境に優しい建造物を作り出すための、アメリカのLEED（エネルギー＆環境デザインにおけるリーダーシップ）基準が定める厳格な要件に基づいて建設されています。

今回採用された大きな環境対策として、フィルターを使用しない塗装プロセスが採用されました。これによってCO₂排出量が約20％削減されます。水の使用効率も最も厳しい基準を満たしています。この工場は、トップコート塗装のために水を使わない分離システムを使用した、世界初の自動車塗装工場となります。また雨水の使用により、チャタヌーガ工場が使用する水の量は、同等規模の他工場と比較すると大きく削減されています。さらに、屋外照明には、フォルクスワーゲンの工場では初となる、省エネルギー性の高いLEDシステムを全面的に使用しています。工場とオフィスには、モーション センサーが制御する省エネルギー型ランプが装備されており、照明用にチャタヌーガ工場が使用するエネルギーの量は、同等規模の他工場と比べて20％ほど少なくなっています。

米国は、世界最大かつ最重要な自動車市場です。この新工場は、2018年までに米国内におけるグループの販売台数を100万台以上に成長させ、かつ市場シェア6％を獲得するという目標を実現するための基礎となるものです。

チャタヌーガ工場では、アメリカ人のお客様が持つニーズに合わせてカスタマイズされたパサートが生産されますが、これはメキシコで生産されるジェッタとともに、北米向けフォルクスワーゲン戦略の重要な要素となります。また、自動車のアイコンともいえる新世代のビートルは、米国におけるフォルクスワーゲン ブランドの伝説的な歴史を受け継ぐクルマとなるでしょう。